記念日反応をやりすごす

喪失の悲しみには強弱があり、その時のちょっとした要素で、悲しみが軽く感じられたり、重く感じられたりするものです。その中でも多くの人が同意するのが「記念日のつらさ」です。
特に命日、自分や故人の誕生日、結婚記念日、クリスマスや正月など家族団欒の思い出の強い日、亡くした子供が学校を卒業するはずだった日、などは遺されたものにとって象徴的で、こういった日には故人をことさら強く思い出し、さみしく、悲しい思いが募り、抑うつ的な気分になる事が多くあります。
こういった記念日反応を乗り越えるために役立つ文章や、リストを用意しましたが、特に下記の3項目に着目しましょう。

  • 記念日反応が起こることを知っておく
  • 特別な日のために自分のための儀式や活動を考え、準備し、行う
  • 本当に近しい家族とだけゆっくりと過ごす

記念日反応を考える

親戚や友人たちは、以前とまったく同じょうに物事をやって欲しいと思っているかもしれません。でも、自分の胸に手を当てて、本当にやりたいと思うことだけをやればいいんです。自分の気持ちを正直に家族や友人に伝えなさい。誘われたパーティのうちどれに出席したいと思うのか、ゆっくり考えて決めれば良いのです。断る場合でも、今年はパーティに出席する気持ちになれないことを招いてくれた人に正直に説明すれば、たいていは分かってくれるものです。慣習をを変えることは出来ますが、愛は不変です。事実、あなたの今までの習慣的な祝祭日過ごし方を全部変えてしまっても良いのです。食事など、別の場所ですれば良いのです。
(レイ・ディーベルの言葉:ノウラー・ワンラック"Bereavement support groups"1998による:「悲しみに言葉を」ジョン・H・ハーヴェイから再引用)

記念日反応をコントロールするための役立つリスト

アイオワ大学にある児童専門病院による祝祭日の過ごし方についてのアドバイスを紹介します。
(児童専門病院の死別者向けニューズレターの1998年11月2日号-MSW [医療ソーシャルワーカー]でグリーフ・カウンセラーのレオン・ルイスによる:「悲しみに言葉を」ジョン・H・ハーヴェイから再引用)

  • 現実的になる。祝祭日には魅惑的な気分になるとか、自分の問題が解決されるというような期待を持たない。
  • 悲嘆という現実を受け入れる。自分の感情に素直になり、それを押さえ込もうとしない。泣きたければ、泣きたいだけ泣く。祝祭日が喪失感を強めることがあることを理解する。
  • 人生のなかで良いことを探す。健康、家族、友人、仕事、なんでもよい。自分が大切に思っていることに対して感謝の念をもつ。それらを書き留めておき、自分の人生には何も良いことがない、という気持ちになったときにはいつでも見られるようにしておく。
  • 自分の体調に細心の注意を払う。バランスの良い食事をする。砂糖やアルコール、たばこ、カフェインは最小限にする。休養を十分に取る。身体のためによいと思うことをする。時間を十分にとる。何か自分だけの特別なことを定期的に行なう。
  • 自分がやるべきだと思っていること、やってはいけないと思っていることについて、過度の期待を持たないこと。たとえば、すべての誘いを受け入れる必要があるのかどうか考える。物事を無理に引き起こしたり完璧を期したりしない。それは逆効果になるだけである。
  • 自分を最もよく支えてくれる人と一緒にいるようにする。特別の日のためには特別な計画を前もって立てる。家族に前もって自分の計画を知らせる。自分に何が必要か、家族に何を期待しているか伝えておく必要がある。
  • 自分の経験していることを本当に理解してくれる人を見つけて、その人に自分の気持ちを打ち明ける。悲嘆のサポート・グループにいる友人は、祝祭日の時期には指示や助言や親しい交わりの源泉として実に貴重な存在である。
  • 死者に敬意を表わす特別な日のために、簡単な記念の儀式を作っておく。簡単なものであっても、人生の変化に意味を与えてくれるし、苦痛を乗り越える助けにもなる。
  • ユーモアのセンスを失わず、できればさらに養う。祝祭日を過度に生真面目なものにしないようにする。もし深刻ぶったり張りつめ過ぎていると感じたら、良い意味での笑いを盛り込むようにする。馬鹿げたこと、滑稽なことを自分でやってみる。笑いは緊張とストレスを和らげる良い方法である。
  • 自分白身の持つ精神力を信頼する

子どもを亡くした人がクリスマスを過ごすための特別なステップ

ペン・ペアレンツ社(アメリカの子供を亡くした親たちを文通によってつなぎ、互助を推進する機関)が提案する子どもを亡くした人がクリスマスを過ごすための特別なステップ。日本の実情に合わない部分もありますが、あえてすべての項目を紹介します。「他者のためにすること」が強調されているのが興味深いとおもいます。(「悲しみに言葉を」ジョン・H・ハーヴェイから再引用)

  • 子どものために靴下を吊るす。家族にも頼んで子どもに手紙を書き、靴下のなかに入れる。
  • おもちゃや贈り物を、慈善グループや恵まれない子どもたち、あるいはホームレスの人たちに寄付する。
  • 子どものお墓参りに行く。それを家族のイベントにする。自分で作った飾りをお墓に置く。
  • 恵まれない子どもを一時的に「家族」として迎え入れ、その子のクリスマス行事を行なう。あるいは、お年寄を迎え入れてその人のために贈り物を買う
  • 休暇中、どうしたら自分や家族が亡き子どものことを思い出せるのか,その方法をリストアップしておく
  • 恵まれない人のところに出かけていく。ホームレスのためのシェルターや児童病院、老人ホームなどを訪間する。
  • お互いのために特別なことをする。自分のほかの子どものために特別なことをする。
  • 子どもの思い出として自分が関わっている宗教組織に花を寄贈する。
  • テーブルの上に子どものアルバムを出しておく。誰もが気がつくように、そして見てもよいことが分かるように置いておく。
  • 誰もがはっきりと見られる場所に子どもの写真を置き、その周りを飾り付ける。
  • 家族の声を録音して、亡き子の特別な思い出を分かち合えるようにする。子どものことを思い出させる音楽をかける。
  • クリスマスの思い出を振り返る。クリスマスの古いビデオを見る。
  • 今年のクリスマスについて詩を書いたり、文章にしてみる。
  • 来年のクリスマスには今年とは適うことをやっていると思うか、考えてみる。それを書きとめ、次の年まで取っておく。
  • 子どもの写真を見ながら静かな時間を一人で過ごす。子どもと一緒にいる、という気持ちになるようにする。

子どもを亡くした人がクリスマスを過ごすための特別なステップ

ペン・ペアレンツ社(アメリカの子供を亡くした親たちを文通によってつなぎ、互助を推進する機関)が提案する子どもを亡くした人がクリスマスを過ごすための特別なステップ。日本の実情に合わない部分もありますが、あえてすべての項目を紹介します。「他者のためにすること」が強調されているのが興味深いとおもいます。(「悲しみに言葉を」ジョン・H・ハーヴェイから再引用)

  • 子どものために靴下を吊るす。家族にも頼んで子どもに手紙を書き、靴下のなかに入れる。
  • おもちゃや贈り物を、慈善グループや恵まれない子どもたち、あるいはホームレスの人たちに寄付する。
  • 子どものお墓参りに行く。それを家族のイベントにする。自分で作った飾りをお墓に置く。
  • 恵まれない子どもを一時的に「家族」として迎え入れ、その子のクリスマス行事を行なう。あるいは、お年寄を迎え入れてその人のために贈り物を買う
  • 休暇中、どうしたら自分や家族が亡き子どものことを思い出せるのか,その方法をリストアップしておく
  • 恵まれない人のところに出かけていく。ホームレスのためのシェルターや児童病院、老人ホームなどを訪間する。
  • お互いのために特別なことをする。自分のほかの子どものために特別なことをする。
  • 子どもの思い出として自分が関わっている宗教組織に花を寄贈する。
  • テーブルの上に子どものアルバムを出しておく。誰もが気がつくように、そして見てもよいことが分かるように置いておく。
  • 誰もがはっきりと見られる場所に子どもの写真を置き、その周りを飾り付ける。
  • 家族の声を録音して、亡き子の特別な思い出を分かち合えるようにする。子どものことを思い出させる音楽をかける。
  • クリスマスの思い出を振り返る。クリスマスの古いビデオを見る。
  • 今年のクリスマスについて詩を書いたり、文章にしてみる。
  • 来年のクリスマスには今年とは適うことをやっていると思うか、考えてみる。それを書きとめ、次の年まで取っておく。
  • 子どもの写真を見ながら静かな時間を一人で過ごす。子どもと一緒にいる、という気持ちになるようにする。

あえて記念日を記念する

前の2項目はどちらかというと記念日をいかに「やり過ごす」に焦点を当ててきました。儀式を上手に利用するのページには、あえて記念日のために準備をし、個人的な儀式やイベントを行う方法について提案しています。ぜひご覧ください。