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家族として悼むという考え方

メンバーの死がバランスを揺るがせる

ある家族メンバーの死をきっかけに、は家族の中のバランスが崩れる事があります。
家族のメンバーの死は家族の中に穴が開いたような状態になり、その穴を埋めようとする力で、メンバー間の人間関係、役割分担、ルール(家庭内の決まり)等を大きく揺り動かし、バランスが崩れ、またそれを立て直そうとする力が働くことから、これまでの問題点が噴出したりすることもあります。例えば、家族の中で死のとらえ方や、それに対する表現の方法が違ったり、故人の家庭内での役割を遺された家族が上手く分担できない、などが問題となります。具体的には、こんな例があります。

ここに記したのはやや極端な例ですが、こういった要素はどの家族にもあり、死後の実務的な処理(葬儀、墓、相続)問題も相まって死別への適応に影響を与えます。
個々のメンバーのグリーフとグリーフからの回復はばらばらに起こっているように見えますが、家族間での緊張感にも影響されているのです。故人がグリーフから回復するように集合体としての家族も回復する必要があります。

家族として悼む

家族として死を悼むというのは、家族のメンバーがそれぞれ、個人として、互いを思いやって死を悼むということです。家族全員が「同じように」グリーフを経験したり、グリーフワークを行ったりする、という事ではありません。よりよく個が死を悼めるように、このようなことに注意しましょう。